キリスト教の聖職者の呼び名として用いられる「神父」と「牧師」。 キリスト教徒でない人も、この呼び方は聞いたことがあるでしょう。しかし、「この違いは?」というと知らない人が多いはず。
例えば、チャペルで婚礼の儀式を取り扱ってくれるのは、「神父」さん?それとも「牧師」さん? この二つの聖職者の呼び名には、次のような違いがあります。
神父とは
実は、同じ宗教の中にも宗派というものがあり、教えや戒律、あるいは信仰の対象が異なる場合があります。
例えば、日本の仏教にも十八宗と呼ばれる宗派があり、葬儀や法事のとり行い方がそれぞれ異なります。
話が少し横道にそれましたが、「神父」という呼び名は、キリスト教の二代宗派のひとつ「カトリック」教会で用いらる、聖職者に対する総称なのです。
牧師とは
キリスト教の二代宗派「カトリック」と「プロテスタント」のうち、「プロテスタント」で用いられる、信仰上の教師という立場の人です。
「神父」さんと異なる点は、「牧師」さんは聖職者という立場ではないという考え方です。
「プロテスタント」には聖職者という概念はありません。信者を牧するリーダーとして敬われている人が「牧師」さんなのです。
二つの違いとは、直接かかわりのない事ですが、冒頭で述べた、チャペルで婚礼の儀式を取り扱ってくれるのは、「神父」さんなのか、それとも「牧師」さんなのかという話。 これも、自身が「カトリック」と「プロテスタント」のどちらを信仰しているかで本来は異なるのです。
しかし、日本においてはチャペルでの婚礼は単なるパフォーマンスに過ぎず、新郎新婦がクリスチャンですらない場合がほとんどです。 ですから、チャペル側が用意してくれる「牧師」さんは、単にアルバイトの普通の外国人だったりします。
要するに!
・「神父」→カトリック教会の聖職者
・「牧師」→プロテスタントの教師