「十分」と「充分」はどちらも満たされているという意味で用いられますが、 この二つの漢字には次のような違いがあります。
十分とは
10分の1の事を1分(いちぶ)、半分の事を5分(ごぶ)と言います。つまり「十分(じゅうぶ)」は数字的に100%であることを表します。転じて「十分」は
満タン、フル、もしくはそれに近いぐらい満たされているという時に用います。
充分とは
「十分」のように数値化は出来ないが、満たされている時に用います。また心理的に満足を感じたときや主観的な表現には充分を使う事が出来ます。
もう少し掘り下げてどういうことかというと、「充」を使った熟語に「充実」という言葉があります。
「充実」とは内容が満ち満ちていて豊かなことを表す言葉で、一般的にはメンタル面が満ちているときに使われます。
同じように「充分」もメンタル面や心理面で、満たされているという時に積極的に使うことができます。
現在では、満たされているという意味で使用すればどちらも間違いではありません。
要するに!
・「十分」→100%、満足されている。
・「充分」→心理的、主観的に満たされている。
「十分」の用例
【用例】水筒にはお茶が十分に入っている、目的地までの燃料は十分ある
「充分」の用例
【用例】感謝の気持ちは充分に伝わった、今日は充分に楽しんだ