「超える」と「越える」はどちらも「こえる」と読むことができる漢字です。 同じような意味で用いられますが、厳密には次のような違いがあります。
超えるとは
「超過」や「超常現象」等の熟語に使われいることからもわかるように、ある範囲から抜け出しているという意味で用います。
また、自然や常識からかけ離れているという意味も持ちます。「年収が500万円を超える」「自動車が停止線を超える」「タイムが目標を超える」などの使い方ができます。
越えるとは
ある物や場所、また時の境から出る、脱出するという意味で用います。
「大きな山を越える」「敷地の柵を越える」など、物理的に境を抜け出ることを表す場合や、「困難を乗り越える」「言葉の壁を越える」など障害となっているものを取り払う、比喩的な表現としても用いることができます。
要するに!
・「超える」→ある範囲から抜け出している。
・「越える」→ある場所や時の境から出る。
「超える」の用例
【用例】年収が500万円を超える、100m走のタイムが目標を超える、天才の思考は常人の理解を超えている
「越える」の用例
【用例1】国境を越える、敷地の柵を越える 【用例2】この判断は自分の権限を越える、言葉の壁を越える