日本の伝統的な宿泊施設といえば旅館ですが、この旅館には、部屋の清掃や食事の配膳等をしてくれる女性のスタッフがいます。 この、女性スタッフのことを「中居(なかい)さん」と呼んだり、「女将(おかみ)さん」と呼んだりしますが、この二つの名称の違いわかりますか?「中居さん」と「女将さん」には次のような違いがあります。
中居さんとは
元々は、公家や門跡の邸宅で主人の側で奉仕する人の控室を指して使われる言葉でした。例えばお芝居などで、出演者が出演の準備をしたり休息をしたりする部屋を「楽屋」と言いますが、これと同じように、部屋を指して使う言葉だったのです。
後に料理の配膳や清掃など家政的な役割を持つ職員という意味でも使われるようになりました。
これに由来し、現在ではお客様に格別のサービスを提供する旅館では、料理の配膳や清掃などのお世話をするスタッフを「中居」と呼びます。
女将さんとは
女の将と書く通り、「中居さん」等のスタッフ束ねる人を「女将さん」といいます。伝統のある旅館では、「女将さんは」実質経営者か、経営者の奥さんにあたります。
最近では、「雇われ女将」という場合もありますが、スタッフを束ねる人という事に違いはありません。
要するに!
・「中居さん」→料理の配膳や清掃などのお世話をするスタッフ
・「女将さん」→中居さん等のスタッフ束ねる人